| 共同研究プロジェクト(2001年度-2004年度) インターキャンパスの創出による多文化共生の可能性 |
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| ■研究目的 このプロジェクトは、現在の日本における大学の知の自閉的状況を打開するために、大学内の教育・研究と大学外での実践・体験をダイナミックに相互作用させる「インターキャンパス」の創出を目指します。同時に、そのインターキャンパスの活動を通じて、多文化共生のための様々なプログラムを開発・展開していきます。 ■研究概要 現在の日本の教育は大きな危機を迎えています。大学もまた例外ではありません。大学の教育・研究(特に人文系)は、社会の現実・歴史の流れから取り残され、旧態依然たるシステムの中で(多少の改善が加えられながらも)再生産され続けています。大学は、あたかも知の自閉症に陥っているかのようです。このままでは、社会をリードする人材を育てるどころか、その社会的存在理由そのものを失うことになると言っても過言ではありません。 インターキャンパスの創造 そこで我々は、そのような大学の知の自閉的状況を打開するため、オンキャンパスとオフキャンパスのインターフェイスとして機能する学習の場、「インターキャンパス」の創造を提案します。大学と非営利な組織・ネットワークの協力により、東京の某所にこのインターキャンパスの拠点となるようなコーディネート組織=サイトの創設を目指します。それは、従来の学校、シンクタンク、ギャラリー、カフェ、スタジオ等の機能の一部を転用しながらも、そのいずれにも特化しない、ある未知な場となることでしょう。そこでオーガナイズされる様々なオフキャンパス・プログラムに、学生はインターンシップの形で参加し、現場で様々な実践を試みることになります。そしてオンキャンパスでは、それと並行して、その現場での体験に理論的考察を加えるような授業プログラムを展開していきます。こうして、体験(オフキャンパス)と理論(オンキャンパス)が絶えず相互作用するようなリベラルアーツ・カリキュラムの創造を目指します。 「小さな」メディア・「小さな」コミュニケーションの可能性の探求 このインター・キャンパスは、単にオン・キャンパスとオフ・キャンパスのあいだに生起するだけではありません。それはまた、社会の多様な文化領域の「あいだ」の触媒ともなる場です。教育、福祉、環境、芸術、まちづくり、農業、あるいは多様なエスニシティに関わる市民、ネットワーク、NPOなど、従来は異領域ゆえに交流の乏しかった文化の担い手たちのあいだに創造的な「出会い」をアレンジし、願わくば今までになかったような文化・生活の形を創出していきたいと思っています。 そのためには、メディア=媒体が決定的に重要となりますが、我々はもちろん対面的コミュニケーションやインターネットによるグローバルなコミュニケーションも重視するものの、同時に「小さな」メディアによる「小さな」コミュニケーションをも重視したいと考えています。たとえばミニFM局やコミュニティTV局を立ち上げ、地域の市民に向けてレクチャーや情報を配信し、それを上記の「体験」的プログラムと連動させたり、あるいは地域貨幣のような新たな経済・文化メディアのネットワークを編み出し、従来の法定通貨に頼らないサービスや文化の交換を推進したいとも思っています。 このような、ささやかながらも実効性の期待できるインター・キャンパスの創出により、大学の知の自閉症を少しでも市民社会に向けて開くとともに、市民社会もまた大学から数々の理論的指針を受け取ることが期待されます。 なお、本研究プロジェクトは、文部科学省「学術フロンティア推進事業」に選定された慶應義塾大学共同研究プロジェクト「超表象デジタル研究センター」の一環として行なわれます。 |
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